―平成19年度―
■紀の川大堰関連魚道調査・速報(5月上旬)
1.調査実施内容
表1 調査実施内容
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左岸
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右岸
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調査実施日
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デニールボックス付バーチカルスロット式魚道
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人工河川式魚道
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階段式魚道
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デニールボックス付バーチカルスロット式魚道
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人工河川式魚道
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階段式魚道
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平成19年5月1日
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●
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平成19年5月2日
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注)調査時間は7:00〜21:00である。
2.調査方法
●遡上魚調査
魚道の出口付近(上流端)に箱型トラップを設置して、遡上魚を捕獲し、魚種や遡上数を把握した。
なお、調査にあたっては、遡上を完全に妨げないように魚道の1/3を開放し、目視調査によって遡上数の補正を行った。また、捕獲した個体は、調査後速やかに放流した。
●魚道周辺の魚介類調査
投網・タモ網・カニカゴを用いて、魚道入口および中間付近にみられる魚介類の把握を行った。
3.調査結果
確認された魚介類の個体数および種数について、各魚道の内訳を表2に、一覧を表3に示す。
●魚道周辺で確認された魚介類は合計15科30種で、うち遡上した魚介類は合計5科13種(うち回遊種3科5種)であった。
●遡上が確認された魚介類は632個体で、そのうち最も多く遡上したアユは564個体で、全体の約89%を占めた。
●アユについては、左右岸ともに階段式魚道の遡上数が最も多かった。(図1)
●アユの遡上数を各魚道別に経年比較を行うと、昨年度は約半数がデニールボックス付バーチカルスロット式魚道を利用していたが、今年度は全体の75.4%が階段式魚道であった。(図2)(昨年度データは、平成18年4月27日、28日調査分を使用)
●右岸人工河川式魚道内にて、コイの産卵と産着卵が確認された。
表2 各魚道にて確認された魚介類の個体数および種数
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左岸
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右岸
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デニールボックス付バーチカルスロット式魚道
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人工河川式魚道
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階段式魚道
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デニールボックス付バーチカルスロット式魚道
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人工河川式魚道
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階段式魚道
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個体数
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82
(69)
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179
(37)
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120
(70)
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103
(75)
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124
(20)
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423
(361)
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種数
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8
(5)
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17
(5)
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11
(4)
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10
(7)
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23
(9)
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10
(2)
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注)( )内は、箱型トラップおよび目視により遡上が確認された魚介類の個体数
図1 各魚道・左右岸別のアユ遡上数の割合
図2 各魚道別のアユ遡上数(割合)の経年比較
4.各魚道の状況
デニールボックス付
バーチカルスロット式魚道
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人工河川式魚道
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階段式魚道
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