世界遺産を見に行こう! 和歌山河川国道事務所
和歌山わいわいサイト
<a href=リンク集" width="61" height="16" border="0"> 新着情報
事務所の紹介 道路事業 河川事業 楽しむ 知る・歴史 和歌山人 Kids
 
ホーム > 紀の川流域委員会ニュース

紀の川流域委員会NEWS!


第11回 紀の川流域委員会

日時: 平成14年9月27日(金)
10:00〜13:00
場所: アバローム紀の国 2階 鳳凰の間
国土交通省近畿地方整備局



玉井委員
   玉井です。質問なのですけれどいいですか。環境のひとつになると思いますが、先ほど遊水地の議論の中で古田委員さんの方がふれられた河床の石にまつわる質問です。これまで、降雨、降水、雨ですね。それによって流量がどうなるというこういう話は詳しかったんですが、河床の石、砂利の量的なですね、変化に関する資料のデータのようなものがあるのかないのか、ですとかですね、古田委員が言われたように、石の供給、上流から下流に対する供給的なことは、そういうことに関する調査とか何かはあるのだろうかと。あるいは、もうひとつ突っ込んで言えば、河原がとにかく草で埋まっているのは県内どこも同じでありまして、結局、砂泥が石の間に貯まって、栄養分が多い畑のようになるということだと思いますけれども、そういった栄養塩分的なものがもしどこかにあれば、教えていただきたい。というのは、河床が上がっているとすれば、川の流量がですね、昔と違ってきていると、流量が少なくなってきているというようなことにも関係しますので、これはある意味ではさっきの遊水地のことにも関係してくる話とも思いますので、もし、以上のようなことについて何かあればお願いしたいと思います。

中川委員長
   何か、整備局の方から答えて下さい。

平井所長(国土交通省近畿地方整備局和歌山工事事務所長)
   現状の時に環境についてご説明させていただきましたように次回ご説明させていただきますけれども、河川水辺の国勢調査というのを、何年、正確な数字を覚えていませんが、10年弱前から始めたところでございまして、河床のその時点からの状況は表面的には把握しています。 ただ、今ちょっと定かに言えないのは、そのすみません、もう一つ、それより昔から河床勾配の状況それについても一定の調査もございますからそれについてもお話できると思います。昔の河床材がどうかというのは、例えばあるところで工事したらボーリング調査を実施していますので、そのデータは時間をいただければ調べます。系統的に河床材が別なのかどうかというのは、今、簡単にはないと思うので、時間をいただければ調べたいと思います。

中川委員長
   はい、どうぞ。

養父委員
   養父でございますが、先ほどの遊水地の時にも少しお話をしたのですが、紀の川流域を含めて市街化や農地の区画整理がどんどん進んでいるということで河川でなくてはできない環境保全の役割というのは、非常に重要なことに今なってきている。そこで河川水辺の国勢調査を始め、基礎調査が行われるようになってきた。的場委員のご提言というかご意見の中にもありますように、紀の川は和歌山県では紀の川だけにしか見つかっていない生物もたくさんいるというようなご指摘もいただいております。この紀の川で絶対にこれだけは守らないといけないというような、要はボーダーになっているような、環境ですね、これについて県民の財産として、あるいは国民の財産として最低限これだけの保全対策をやらないといけないというボーダーをご提示いただければみなさんの環境に対する意識も明確になってくるのかなと思うのです。先日も歩いてみて、サギのねぐらになったり、もう周辺の山ではなかなか、サギが巣を作れなかったり、ヒメアマツバメの営巣地がありましたけれども、そういった意味で川が持っている環境の保全上の役割というのはものすごく大きなことだと思うのです。ですから、今後、おそらくそういった部分についてみなさんのご理解を深めていく上で、自然環境の保全対策に関する情報があればいいと思うのですが。

中川委員長
   はい、どうも。他にございませんか。

神吉委員
    最低限のことはという話が出ましたので、ここにも書きましたが、慈尊院の話をしたいと思います。慈尊院前というのは、前から治水上問題になる場所の、名称としてこの会議では何度も出ていますが、ご存じのように、慈尊院からさらにその門前の参道も含めて、今回、世界遺産のコアゾーンに予定されています。そこで築堤をしたりかなり大きな工事をすると、コアゾーンさらにその周囲のバッファゾーンも含めて、ひっかかります。問題になる可能性が高いということで、そのことをご承知いただきたいと思います。実際に世界遺産になるには、1、2年もうちょっとかかるかというところですが、もうこの辺がコアゾーンになるということは決まりつつありますので、非常に問題になる可能性がありますので、考えていただきたいということです。それから、世界遺産のことだけじゃなくて、慈尊院というのは、元々、これは私よりも安藤委員の方がお詳しいと思うのですが、今の河道の中に本来、もとの境内があったというような話がありまして、今は移築された場所にございます。しかし、元々そこにあったという話は非常に有名な話で、それがあって初めて、今の慈尊院があるものですから、あの辺りをさわるということに関しては、かなり気をつけないといけないということをご承知いただければと思います。

中川委員長
   どうも。梅田委員どうぞ。

梅田委員
   梅田です。今日のお話の中で泥が貯まっているという話なのですが、その泥は河口でどういう形になっているんでしょうか。流れているのですか。どちらへそういうふうに聞いたらいいのか。吉宗があの、吉宗じゃなくて新田開発が非常に盛んになって、砂が流れて、それで河口の漁ができなくなるのです、底引きの漁場が遠くなって。そういうことが今でもあるのですが、河口で泥がどういうふうに流れているのか。今も流れているのか、とどまっているのかということに非常に興味を持ちました。だから、水軒浜という、今はもうありませんけど、あれの遠浅というのは、いつ頃から遠浅になったかと言ったら、新田開発が成されてから、だんだん砂が流れて、遠浅になっていったという話を聞いたことがあります。それと、自然環境の外来種の植生の排除という話なのです。私は、植物が非常に好きでいろいろ調べていますけれども、コスモスなんかでも外来種なのです。あれはもう日本の古来のものも、私が子どもの頃に知ったものも、汽車や車が種を運ぶというような。だから、その国道沿いにいろんな草が生えて、セイタカアワダチソウが非常に盛んだった時とか、私の記憶では紀の川筋には、ツキミソウと呼ばれるオオマチヨイグサなんで、その後は、やたらに戦後に生えた、アレチノギクですか、そういうふうに外来種が入ってきて、私の時は紀の川というのは、マチヨイグサだったかな、あれも外から来たものだというから、そこまでを外来種の自然の状態というのは、どこまでをいうのか、これも非常にどこで線を引くのかと、日本種であるタンポポなんかでも、今、ほとんどが外来種で、それを見て育った子どもたちは、ひょっとしたら、それがなくなった時は、昔は背の高いタンポポがいっぱいあったという記憶になっていくのでないかと、こういう点が非常に、興味あります。

中川委員長
   はい。

玉井委員
   あの、玉井です。私の書いているところと関係が深いのでね、確かに梅田委員さんの言われるとおりで、さかのぼれば、ヨモギまで、外来種と言われていますね。ところがヨモギなんてもう日本の文化に定着しています。私はここで申し上げたかったのは、川原にコンクリートを使うとアルカリ化しますので、それが外来種をかなり招くのです。新しい外来種を。今あるタンポポも含めて、これを除去する、抜いてまわろうというそういう意味ではなくて、そういう環境にならないように、勿論、今たぶんあると思うんだろうと思いますがね、ブラックバスを放流するとか、そういうことにならないように願っています。確かに、線引きを江戸時代にするのか、あるいは昭和にするのか、ということになってきたら、私もちょっと答えは出ませんが、日本の環境を維持していきたいなと、そして古来の日本の生物が生活していけるというか、そういう生態系を目指した環境づくりとこういうことでご理解いただきますように。

中川委員長
   どうぞ。

湯崎委員
   ここに提案させていただいている、現状把握生態系マップというふうに、言葉に置き換えていただいているのですけれども、それは、実は今後検討するにあたっての資料として、できるだけ、早い時点でご準備いただければ嬉しいなというふうに思っています。前回の委員会の時の資料として、生態系のマップを頂いたのですけれども、ちょっと長い形態になった資料だったのですが、大変わかりやすかった。バラバラとポイントで各個人でご理解しているところがあるのですけれども、やはり、一目でみるマップというのは非常にわかりやすいですから、今さきほどに慈尊院のお話であるとか、養父委員のところからあった、その非常に紀の川で最低限守りましょうという、そのボーダー的な特性であるとか、あるいは、河床部分が非常に危機的というか、江種委員から写真でご提示あったようなそういう現象が起こっているところとか、そういう生態系、サギの生息地であるとかですね、生態系マップ、プラスその歴史文化遺産、あるいは産業的な特性、あるいは気象といいますか地形ですね、土壌的なところ、そして今の現象的なところですね、全てというわけにはいかないでしょうけれども、ひとつ目安として、段々充実させていくとして、現時点で、ボーダーと感じられる所とかですね、その辺でちょっと早い目にマップに入れたような、プロットしたようなものを資料として、いただければ非常にわかりやすいと思います。

古田委員
   環境の一言なんですけれども、今、中流域というか、ちょうど高速道路、紀の川橋の下あたりですか、河川敷に不法だと思うのですけれども、農業というか、いわゆる日曜田園と言いますか、一坪畑というか、そういったものをやっている市民の方もおられると思うのですけれども、たぶん不法だと思うのですけれども、そういうふうな、例えば、木を植えたりというとかなんとかじゃなしに、何かこう沿線の住民が入って、いわゆる普通の住宅、農業でない人たちが入ってするような、そういう河川敷の利用方法というのものを一度検討の中に入れてもらえたら、環境を維持していく、そして市民と流域住民と共に維持していくというようなひとつの共生のものが生まれてくるのではかなと思います。

岩畑委員
   岩畑です。今、古田委員もお話があったようにですね、また、みなさんの委員の方の声から、周辺云々ということがやはり声が大きいということで、特に前に古田委員のその石に苔が云々という。だから、私が一番心配するのは、要するに鮎が食べられないという、我々も天然の鮎が食べられない。要するにそういう自然の恵みが非常にここ30年で我々の人間と乖離したというところの生態系になってしまったという、これを非常に大事なことだと思うのです。そうやって、私は今回レポートで、紀の川河口と和歌川河口をめぐっていうタイトルでちょっと書かせていただいたのですけれど、それに関わらず、我々がみなの声で自然云々という大きな声をあげているのですけれども、現実が我々の利便と違った形で工事が行われるという。既に紀の川大堰が完成される、それに伴った、要するにバイパスですね、和歌山北バイパス工事というのですか、これも、やはり、干潟をめぐってのところにこういう工事が起こると。やはり、我々の教訓はですね、必ず、そういうふうに自然をコンクリート等で、痛めると必ず自分たちに返ってくる、反動で返ってくるということが現実にあるいは認識を深めないとダメだと思うのですよ。ということは、何故、私ここでタイトルで和歌川河口かといえば、実は、先々月なのですけれども、この干潟の貴重な、全国で干潟が少ないというにも関わらず、私ども付近なんですけれども、和歌川河口の干潟に、護岸で、また護岸整備をやると。地元の干潟も一部を埋め立て云々ということの問題が起こりました。これだけ我々が叫んでいるにもかかわらず、そして、この和歌川河口については、過去30年前なのですけれども、アサリが全滅したという非常な教訓を我々が受けているにも関わらずですね、またこういうことをやる。生態系を壊滅に追いやるような行為をすると、そうするとですね、アサリが我々40年前は、日常生活として、近隣の恵み、シジミであり、アサリでありを日本の文化として生活していたものが、時期がくればああおいしい鮎が食べられるというような事が、全く乖離した状況の食生活に追いやられる。そして、一応格好だけでも、我々、和歌川河口の前でアサリとりを慣習的にやるのですけれども、これは観光課の持ってきた、一部ダイオキシンが出るんのではないかというような非常に不安な状況の下での、まねごとというのですか、でしかできないという。だから、我々が、自然を痛めれば、それだけ、我々の生活が自分の首を絞めている、文化をなくしているということをやはりここでしっかり認識しないと、この海苔が取れなくなった。歌にもですね、海苔の笹たつ片男波といってね、海苔のタケでいっぱいだったのですよ。それが全く見られない。これはやっぱり、利便性を求めてですね、海苔業者の方もやはり、外船機であるエンジン付き云々であるということで、やはり、人間が利便性を求めて、自然を痛めれば必ずその恵みが反動として、答えが返ってくるということは、もう経験済みにも関わらず、相変わらずやるという。だから、紀の川大堰もこの和歌山北バイパスと、これでもやはり、直接干潟と関係ないにしろ、この南の方の住民の方々の排気量云々の環境アセスがまだ行われていないところで非常な不安な状況に追いやっているという現実です。従ってですね、我々ここで理念でうたっていることが、皆が想いが心がひとつに関わらず、現実は、そういうふうな自然破壊の方向性の公共事業はやはり行われていると、いうことの現実をやはりしっかり認識せんといかんのじゃないかといふうに思います。以上です。

中川委員長
   はい、どうぞ。

的場委員
   まさにおっしゃるとおりで、コンクリートで固めたら必ずしっぺ返しを食らうというのは、この前有田川で尊い人命が失われたわけです。それをニュースを聞いていて、非常に心が痛んだのは、最近、自然保護、自然愛好と称して、親水護岸が造られれという記者発表しているわけなのです。親水護岸というのは、全く自然保護とは関係ないのです。かえって人を自然から遠ざける護岸なのです。紀の川にもたくさん親水護岸があります。あの階段状の。貴志川の諸井橋の下にも親水護岸があります。夏にあそこにいって、親水護岸で水辺を楽しんでいる人がひとりもいません。かえって、自然河床か諸井橋の橋の下で水を楽しんでいる人の方が多い、結構、人を遠ざけるという、非親水性という、あの現状が出ているわけなのです。というのは、全くコンクリートの陽ざらしの中では、非常に輻射熱で暑いわけなのですよ。そういうところで水を楽しむという気持ちにはなれないわけです。コンクリートで張っていますから植物も生えないので、非常に温度が高くなる。そして、河床がえぐられるから急に深くなって今回、ああいう不幸なことが起こったわけです。ですから、自然に戻したいならば、人が手を加えないということが非常に大事だということをここで再認識をしてほしいと思うのです。もっと言いたいことはあるのですが、どういうふうに言っていいのかわからないのでこの辺にしておきます。

三野委員
   実は私はさぼってこれを出していないので発言する権利がないのかもしれないのですが、アメリカなんかでは最近、管理された洪水、生態系保全のためにわざと洪水を流す、被害のないようにですね、これは正に、先ほど養父委員がおっしゃった、あるいは先ほど議論になっていた、遊水地というのもある意味ではそういう生態系を洪水時の生態系を保全する場としては非常に大事な空間だと思うのですね。それ以上に実は考えてみますと周辺の水田というのは、正に毎年きっちり、水がはられ、非灌漑期には水が干されると、正にその単に空間的なものよりも、流量がある意味で変化をもっているということ自身もある意味では河川の環境、あるいは周辺の環境を保全する上で非常に大事なのです。ところが、今、議論をみますと、日本の河川のコントロールというのは平準化する、洪水をやわらげて渇水をあげるというのが、大前提になったままで進んでいるということと、かなりその辺が、非常に難しい矛盾点が出てくるのと、河道だけの内部、堤外地だけなく堤内地との交流というのが、私の専門であります農業土木もその辺大きな罪を犯しているわけですが、交流をなるべく、切って、水の循環を生産性の高いようにコントロールするというのが圃場整備の基本的な考え方ですが、その辺をもう少し流域全体の中で河川の位置づけというのを、生態系保全という視点からは考えざるをえない時代になってきていると思いますので、今までの河川管理の規範を一回全部捨てた形でもう一度考え直していくという意味では、この流域委員会というのは非常に大事だと思いますので、堤外、堤内地の環境も合わせた形でこれから考えていかなければならないんのではないかと思います。これはコメントです。

中川委員長
   どうもありがとうございます。

池淵委員
   いいですか、池淵ですけれども、今の三野委員、本当にそういうスタンスで考えていただく形の、提言とか提案は流域委員会でできると思うのです。だけど、圃場整備という形のもの、営農形態がどんどん変わってきている。それから施設の利用も相当変わってきている。いままで我々は還元というのを、ものすごくいい言葉として受け取ったのですけれども、ほとんど還元されずに水路を経由して海に行ってしまうこともある。。こういう水循環の効果を見るとですね、是非とも、農用地という場が流域における空間から言うたら非常に大きなエリアです。そういう形のものも本当にこの流域委員会の中に巻き込んで、そういう形のものへ提言も含めてですね、水循環系、ダムだけではないと思うのです。ここにも書いてあります、本川で背切れなんていうのは信じられないです。そういう季別、それで生物、生態も循環しているのかどうかという、さっき、どの時期で循環じゃなしに元へもどすという行為をどこまでさかのぼるのがいいのか。それから、ちょっと環境ということで、私がちょっと気になっているのは地球環境というか、地球温暖化という問題です。気温上昇を介して降水量の変動が大きくなってきているということが懸念されるのです。その変動性という形のものがこれから、利水とか河川の利用とか、それから治水とか目標流量を既往最大で、いいのかどうかというような形の時に視点として考えておきたい。環境という上で、地球環境という変動性をどう考えるのか。不確定だからまだ考えなくてもいいのだと。そういう形の議論になるのかどうか。特に渇水とか洪水とかいう形のものの変動性に伴うヒントという形のものは全国的にもここ25年くらいとそれ以前と相当変わってきた傾向を示している。これから地球温暖化ということをどう捉えるか、それはアンノウンだといういうふうに見てとるかどうか、そういったことの中に、変動性という形のものを少し視野に入れておかなければその河川、流域という場の中での広がりで、少し展開を未知とはいえども材料として考えていく必要があるのではないかなと。環境という形をあまり広げるということについては、非常な危険を伴うのかもわかりませんけど、ちょっとそういう気象とかそういう形のものを、さっきおっしゃったので、そういうことでちょっと懸念するところでもございます。

中川委員長
   どうも、はいどうぞ。

三野委員
   池淵委員のご指摘最もなので、私に関することだけちょっと補足しておきたいと思うのですが、河川法の改正と同時にですね、新基本法と土地改良法の改正、土地改良法が今年の4月から施行されています。その中で環境というのは非常に大きなキーワードになっている。この間、小泉さんの総理大臣のメルマガにびっくりしたということが書いてありましたね。農業農村整備がこれだけ環境に配慮するような形になったというのは、大変ビックリしたということが編集後記に書いてあるくらいです。中央の方では変わっているのですが、まだ、なかなか進行してこない。けれども、すぐ私自身は地方に広がることだと思いますので、その辺は是非河川とセットにして堤外地の管理の中で、堤内地の問題とはこれから随分変わってくると思いますので、この辺、そういう形で流域というやはり視点で考えていくというのは大変大事な曲がり角に来ていると思いますので、是非そういう方向でまた検討いただきたいと思います。

江頭委員
   流域全体で水が適正な状態で循環しているかは、非常に大事なことです。それに加えまして、先ほど川に草が生えるという話がこございました。適正に流砂が川に存在する、砂が動けば変なものは絶対川には入ってこない訳ですね。紀の川には堰がたくさんありますから、そういうところでどういう手法で土砂をうまく流すのかというのは非常に難しい問題かもしれません。いわゆる良い川には良い生態系が育つというのは当たり前のことですから、どんな方法で良い物理環境をつくっていくのか。良い物理環境を用意する、これは非常に重要なことではないかということを付け加えさせていただきたいと思います。

岩畑委員
   さきほど、的場委員の方から指摘のあった親水性に関することでもあるのですけれども、この紀の川の流域のですね、実は私のレポートにも書いていますけれども、9月12日に国土省がですね、全国39河川の251地点を対象に、いわゆる親水性であるとか、利用方法であるとか、水質、云々16項目にわたっての通信簿をやっております。5段階ということで、あの河川の広場通信簿ということで5段階評価をやっております。それの結果がですね、この和歌山の紀の川においては、ほとんどが2であると、この16項目の評価がでております。これ、私、和歌山整備局の方へ問い合わせて、その通信簿の結果表をいただいたのですが、こういうことです。したがって、決して現状がですね、こういう国土省が自分とこで採点しても2であるということで、非常にこれはよくない、今状態であるというようなことと思うので、その辺のところ和歌山整備局の方としては、自らの採点表をどういうふうに感じておられますか。
 ちょっと意見をお願いします。

平井所長(国土交通省近畿地方整備局和歌山工事事務所長)
   正確に言いますと、これは我々が採点したわけではなくて、地域の方に採点していただいたのです、具体的には和歌山この紀の川においては、青年会議所の方に採点していただいたということなのです。この事実、実はそれぞれ平均的にとって、まさに今岩畑委員にあったように非常に低い評価であるのも事実です。それぞれいろんな意見がございますけれども、今それに向けて出来ることからやっていくということです。

中川委員長
   いろいろなご意見があるかと思いますが、かなり超過しておりますので、また、先ほども申しましたように、この環境問題というのは、これから進めていく審議の上で、全ての問題に絡んでくると、そういった点でですね、その都度、活発なご意見をお願いして、それを反映する、結果にですね。そういう方に努めていきたいと思います。

的場委員
   誤解をしないでほしいのですけれど、紀の川は和歌山では一番良い川なんです。今のところ、通信簿はよくなくても、和歌山県では一番生態系の良い川なんです。これ以上悪くしないでほしいというのが私たちの願いなので、その点、誤解なきようにお願いしておきます。

中川委員長
   はい、どうも。それでは、続きまして、その他でございますが、第2回の紀の川流域委員会勉強会の報告でございます。養父座長から簡潔にお願い致します。


| ←BACK | | TOP | | INDEX | | NEXT→ |

このホームページについて 
国土交通省近畿地方整備局 和歌山河川国道事務所