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紀の川流域委員会NEWS!


第7回 紀の川流域委員会

日時: 平成14年3月2日(土)
14:00〜17:00
場所: 打田町公民館
国土交通省近畿地方整備局

中川委員長
   それでは、次にもう2つほど今の質問事項が残っておりますが、2-1-3の「紀伊丹生川ダム調査の予算使用実績について」のご説明をお願い致します。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   紀伊丹生川ダム調査事務所の予算の使用実績につきまして、ご説明をさせていただきます。 お手元の方に資料-2というのがございますので、お出しください。ここに実施計画調査を開始いたしました平成元年度から平成12年度までの 100万円以上の契約業務につきまして、一覧表で整理をさせていただきました。
 100万円未満の契約状況とかあるいはもっと細かいものにつきましては、1年度分で10cmぐらいの厚さになるわけでございます。本日は委員の方々のところにもお配りしてございませんが、事務所の方で文書保管中でございます平成8年度から平成12年度までのものにつきましては閲覧可能なようにしておりますし、また委員の皆様の中でご入り用ということであれば、この委員会の庶務を通じて申し出ていただければ、ご希望の委員に送らせていただきたいと思っております。

中川委員長
   ありがとうございました。何か意見があればどうぞ。

養父委員
   今のご説明の中で、平成8年からというお話だったのですが、それ以前から調査をされておられますが、その資料は、どこかに保管されているのですか。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   資料といたしましては、契約上のものについてはございます。こういう細かい予算の出納簿、一般でいう出納簿になります。我々は負担行為限度額差し引き簿といっておりますが、これにつきましては平成8年度からが今保管中でございます。

養父委員
   要はデータとしては残っているのですか。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   ここに書いてあります報告書は残っております。これは平成元年度から残っております。

中川委員長
   よろしいですか。
 ほかに何かご質問はありますか。

岩畑委員
   この予算で、前回からも言われています3年間で10億という諸費用を出しているのですが、それはそれとして、現実的に2000年1月号の紀伊丹生川通信というのがあります。これはダム審が答申されてから地元流域の方への理解を深めるということで、配るようになりましたと認識しています。そのいきさつを私も存じているのです。2001年のナンバー6番から、流域委員会が始まりますとタイトルが変わりました。それまでは、内容が紀伊丹生川ダムの理解を得るためのパンフレットだったわけです。
 この紀の川流域委員会が発足してから、昨年6月から内容が変わったということで、それにとってかわって紀の川流域委員会ニュースが配付されているのですけれども、これも必ず必要なものです。全国的にこれも必ずどこでも出していることです。しかし、デュエットに関しては7月号のナンバー7から内容が変わっています。
 それまでは、紀伊丹生川ダムは必要なのだということを説明するこれパンフレットになっていました。しかし今は流域委員会で内容が変わったということで、内容が変わっていますね。だから、私はこれが不必要であるというふうに考えています。これに対する年数費用も年間700万です。カラー版の1枚で紀伊丹生川ダムが必要なのだということにおいてのこれで 700万も、捻出するのは大変だと思います。
 だから、紀の川流域委員会ニュースということで、各地域の方並びに関係者にお配りしたら、今やっている内容であるとか、紀の川河川に対する考え方であるとか、どういうふうにしたら良いかとか、そういうことの理解が深まると思います。したがって、このデュエットは一応もう廃刊というところで、経費節減をやっていただけたらと思います。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   デュエットにつきましては、いろいろな地域の方々に配布していまして、事務所の動き等々もございますので、必要性について広く皆さんの意見を確認させていただきながら、どうするか考えていきたいと思っております。

岩畑委員
   私はこの紀の川流域委員会ニュースでデュエット内容について、十分反映できると思いますので、一本立てですればより効果的であり、経費節減になると考えています。ぜひ早急に検討していただいて、返事をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

 
中川委員長
   その次、2-1-4の「紀伊丹生川流域の生物調査について」といったご質問がございましたが、これについてご説明をお願いします。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   それにつきましても、私の方からご説明をさせていただきます。
 お手元の資料-3でございます。
 前回、第6回の流域委員会におきまして、的場委員の方からキバネツノトンボというものにつきまして、ご質問をいただきました。ご質問の趣旨は、我々の調査事務所の方からキバネツノトンボが発見されたという説明を受け、和歌山県のレッドデータブック絶滅危惧I類ということでレッドデータブックに載せたのですが、第6回の委員会でお配りいたしました資料の中に、キバネツノトンボというのが記載されていないので、確認をしてほしいということでございました。
 それでそのご質問を受けまして、事務所の方で当時の経緯を調べてみました。平成10年7月13日から7月18日にかけまして、生物の調査をやっておりました。そのときにライトトラップ調査と申しまして、光に集まってくる虫をとらえて調査する方法で集まってきました生物を同定いたしまして、キバネツノトンボというように同定したわけでございます。
 平成10年度の調査が一応まとまりましたことから、当時、県立自然博物館の的場学芸員にその結果につきましてご意見をいただくために、ご説明に伺っております。それが平成11年3月3日でございます。そのときに、的場学芸員の方からキバネツノトンボというのは和歌山県内では非常に珍しいというご意見をいただきました。それから、地域的にこういうものは珍しいとか、いろいろご指導なりご意見をいただいたわけでございます。そのようなことを受けまして、再同定いたしましたところ、キバネツノトンボではなくてツノトンボと、同定をしたということでございます。
 その再同定をしました結果につきまして、的場学芸員の方に未報告でした。私達のミスでございますけれども、ご説明していなかったというようなことから、今回のようなご質問になったということでございます。的場学芸員には大変に失礼なことをいたしたと思っております。それで、このご質問をいただいて調査した結果につきましては、的場学芸員の方にもご説明し、おわびを申し上げたところでございます。

中川委員長
   委員の方で、何か今のことについてご意見ございますか。

玉井委員
   この件は、別にこれでやむを得ないと思います。ただ、最初の同定が問題だったと、こういうことになります。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   そういうことでございます。

玉井委員
   それはどこかに依頼したのですか。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   はい、委託しておりました。

玉井委員
   治水・利水・環境という3つが大きな柱にあります。その環境において、このトンボの様な初歩的なミスには注意して欲しいと思います。。
 もう少し大きなことを言えば、調査事務所に環境の専門家も入っていて良いのでないかというのが、これに附帯する私の個人的な意見です。それは、先ほどの岩畑委員と議論されたことにつながっていくのです。岩畑委員の先ほどの話については、私も素人なので一生懸命ついていきました。でも、私も頑張ってそれについていっています。私は岩畑委員を応援したいと思います。
 元に戻りますが、同定ミスというのはね、これではいけないと思います。ただ、昆虫の同定ミスの問題というのはよくあることなのですが、注意して欲しいと思います。

中川委員長
   どうぞ。

土岐委員
   最初の同定のときに、どこが同定したのですか。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   調査を委託しておりましたところで、同定をさせたわけでございます。

土岐委員
   請け負ったところですね。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   今、玉井委員それから土岐委員からご指摘いただいたことにつきまして、我々も深く反省して、そういう間違いが出ないように十分注意して調査を進めていきたいと思っております。

土岐委員
   再度の同定いうのは、どちらでされたのですか。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   再度の同定も、同じところで、もう一度念入りに同定させたというように聞いています。ただ、当時が数年前でございますので、はっきりとは確認がとれていないのですが、再度同定したところツノトンボだったということで、同定をしたというように聞いております。

土岐委員
   実は私、紀の川大堰の委員もやっておりますが、そこで私は野鳥と、貝類をやっておりますので、一度一緒に汽水の貝を調べたことがあります。それで、一応名前をつけてうちへ確認に来てくださったのです。そのときに二枚貝でコウロエンカワヒバリというのが紀の川で異常発生していたのです。その貝の中で、ひとつにハンレイヒバリガイという同定をしてきたことがあります。「これはコウロエンカワヒバリのちょっと色の変わったものだ。」ということを言ってあったのですが、後で送ってきた報告書には、やはりハンレイヒバリガイと書いてありました。
 同定の確かなとこへお願いしなければいけないのではないかと思います。
 鳥類の調査費用は物すごくかかっていますね。ほんとにこんなに必要かどうかと、非常にびっくりしております。先ほどの資料の資料-2を見てください。
 1ページのナンバー6に鳥類調査で 8,164万円とありますが、どうしてこのような高額な費用が必要なのかと思います。あれはロードサイドを時速2kmぐらいで歩いて、それに出てくる鳥類を鳴き声も含めて両サイド25mずつ確認するわけなのです。そういうふうにして歩いていったりするのに、何でこんなにたくさん費用がかかっているのですか。その辺を疑問に思っています。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   鳥類調査、猛禽類調査を含めた調査になっておりますので、お金はかなり高くなっております。

土岐委員
   それにしても、どのように調査するのですか。それはやはり目視だと思いますが。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   それについては目視です。

土岐委員
   特に、いろいろな特殊な機械を使う訳ではないと思うのですけれども。

松山所長(国土交通省紀伊丹生川ダム調査事務所所長)
   ご意見をいただきましたので、先ほどの同定ミスのようなことはないように、また、調査の不要につきましてもご意見いただいたことも踏まえまして、やっていきたいと思っております。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   今の話ですが、今日はデータがないので、次回までに整理いたしまして、資料を提出させていただきたいと思っております。
 環境調査につきましては、我々は得意ではないので業務委託も出していますし、より的確にやるためには幅広く先生方のご意見を聞いてやっていきたいと思っておりますので、今後ともご助言をよろしくお願いしたいと思います。

中川委員長
   よろしいでしょうか。

岩畑委員
   今のおっしゃられた環境の費用について、少し参考にお話ししたいと思うのですが、今新聞紙上でも徳山ダムの事がよく出ます。ここのオオタカ、クマタカの調査に水資源公団は5億をかけ、現場事務所で約3年間5人の係員が、ハナコ、タロウ、ジロウと名前をつけて飛来の方向とかエリアを観測し、資料としては一部屋で入らないぐらいの資料をつくったわけです。そして、その結論がない。結論がタロウがどれであったかなというようなことで、わけがわからない状況であった。
 現実にこの問題を提案したのは野鳥の会です。岐阜県野鳥の会のオオツカさんという方なのですけれども、5人で有志で山にこもりまして実測し、その資料が非常に明快であり、繁殖が今年はなかったであるとか、そういう具体的なことが岐阜県野鳥の会の方で発表されました。そういう次元で3年間費用をたくさんかけてやっても、何らかの具体的なアウトプットが出なかったというシンポジウムも開かれました。
 したがって、この調査費についても質問したいのですが、審議が進まないと言われますのでこれ以上言いません。この委員会終了で良い方向性が出ると思いますが、この紀伊丹生川ダムという項目をなくしていただいて、この費用削減に努めていただきたいと考えております。

中川委員長
   ほかにございませんか。 どうもありがとうございました。それでは、委員の方から出されましたこれまでの質問事項については、終わらせていただきたいと思います。 それでは、ここで10分ぐらい休憩させていただきたいと思います。


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