第1回委員会について
開催概要
- 日時
- 平成22年9月22日(水) 15:00~17:00
- 場所
- 独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所 平城宮跡資料館 小講堂
- 出席委員
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委 員 7名(欠席4名)
行政委員 10名(代理出席を含む)
検討資料
配布資料リスト
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議事次第
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出席者名簿
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設置要綱(案)
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議事の公開について(案)
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資料-1 国営平城宮跡歴史公園事業について
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資料-2 第一次大極殿院の復原整備について
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資料-3 これまでの研究と復原検討計画
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- 参考資料
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資料-1
特別史跡平城宮跡保存整備基本構想推進計画
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資料-2
国営飛鳥・平城宮跡歴史公園平城宮跡区域 基本計画
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- 参考図書
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参考資料-1
国営平城宮跡歴史公園
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参考資料-2
国営平城宮跡歴史公園 事業概要
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参考資料-2
特別史跡平城宮跡特別史跡平城宮跡
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参考資料-2
平城宮跡ガイド
議事要旨
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委員会の設置について
委員会設置要綱について了承された。
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委員長・副委員長の選出
委員長に田中哲雄委員が選出、副委員長に田辺征夫委員が指名された。
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議事の公開について
報道機関に原則公開するとともに、議事録と配付資料を国営飛鳥歴史公園事務所ホームページに掲載することとされた。
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議事概要
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(1)国営平城宮跡歴史公園事業について
事務局より、公園事業の目的、経緯、全体概要及び平城遷都1300年祭に向けて実施した第一次大極殿院広場の整備内容並びに当面の施設整備の方針について、説明を行った。
これら質問に対し、順に事務局より次のとおり回答を行った。
- 平行して行っていく。
- かなりの時間を要すると思うが、別途発掘・調査研究がなされている地でもあるため、現在のところ明確に回答できる状況にない。
また、最後の質問に対し、文化庁の協力委員より次の回答があった。
- 公共的な公開施設として整備したものであるため、引き続き公開する方向で考えている。
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(2)第一次大極殿院の復原整備について
事務局より、既存計画(公園基本計画及び文化庁策定の特別史跡平城宮跡保存整備基本構想推進計画)を基に、十分な発掘調査・研究成果を基にした復原案を整備の基本とし、利活用、管理・運営の観点から必要最小限の施設・設備を付加していくなどとした、復原整備検討に当たっての作業方針(案)を説明した。併せて、検討体制及びスケジュールについて概要を提示した。
各委員から主に次のような意見があった(欠席委員の意見紹介を含む)。
- 建物復原は学術的な議論を尽くしても推測の域を出ない面があるかと思う。平城宮跡は現在、様々な遺跡の表現がなされ、それが国際的にも一定の評価を受けている状況にあり、復原整備をどこまで行うかについては改めて考えを整理しながら行っていくべき。
- 世界に誇る歴史的文化遺産をいかに後世に伝えるのかという使命と公園として積極的な利用を図るという性格の調和を図るべく、排除の論理でなく、抑制の論理とその具体化を見い出すよう努めていくべき。
- 地元の人々にとっては、長期的な計画だけでなく、直近のことが重要になるのでないか。また、平城遷都1300年祭の後何もしなかったという評価を受けないためにも、事業が継続しているとの雰囲気を持たせるべき。
- 現在、朱雀門を入口とし、近鉄線に踏切を設け、第一次大極殿正殿と繋いでいるが、今後は線路を渡らなくてもよい位置に第一次大極殿正殿のアクセスの拠点を確保したほうがよいのでないか。
- 朱雀門から第一次大極殿正殿までの中軸上の動線を考えると、第一次(中央区)朝堂院周辺の整備は先に進めておく必要があるのでないか。
- 将来的には南からのアプローチになるとしても、平城遷都1300年祭後は西からのアプローチが復活することになるのでないか。
- 将来的にも南のエントランスに限定するのでなく、西や東のエントランスも想定し、どこからでもアクセスできるようにして、自由に宮跡内を回れるようにしたほうがよいのでないか。
- 作業方針(案)において、コスト縮減の観点が述べられているが、保存よりも利活用を優先するという考え方はとらないでほしい。東・西楼に人を昇らせることについても、復原案を大幅に改変して設備をつけることにならないか、十分に検討して判断して欲しい。
最後に、事務局より、復原案の検討については、奈良文化財研究所において検討会が設置され、検討が進められていることを紹介した。
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(3)第一次大極殿院に関する発掘調査・研究成果の現況について
奈良文化財研究所より、検出遺構、既往の研究についての報告が行われた。また、7月から始まった検討会の目的、概要及び方針等が説明された。
各委員から次のような質問・意見があった。
- Ⅰ-2期の西面回廊北寄りの遺構は柱位置をトレースできるのか。建設直後、建設中、廃絶後のいずれの時期に地盤がずれたか分かるのか。
- Ⅰ-1期からⅠ-2期で遺構が大きく変わっているが、南門を造り替えた可能性はあるのか。
- 幢竿支柱の遺構がないとのことだが、延喜式によると毎年掘るものとされている。前の場所を踏襲して何回も掘った場合、その遺構が復原対象の時期にはなかったことを認識できるのか。
これらに対し、同研究所より、今後の検討会で検討を行い、本委員会で報告していくとの回答があった。
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(4)その他
事務局より、次回委員会は12月9日(木)に東京で開催することを予定し、調整を行うとの連絡を行った。
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以上
各委員から次のような発言があった。