第11回紀の川流域委員会は9月27日(金)アバローム紀の国において全委員22名中20名の出席のもと実施された。 |
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1.後任委員の選定 |
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小田委員辞任に伴う後任委員の選定について、紀の川流域委員会規約第3条第5項に基づき、非公開で実施し後任委員を選定した。選定に当たっては、下記の点を考慮した。
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- 紀の川に造詣が深い学識経験者。流通問題や街づくりに関連している方
- 小田委員の後任ということから人文分野、地域経済の特性を理解している方
- 小田委員の後任ということから年齢的に小田委員に近い方
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2.紀の川河川整備計画について(遊水地と環境対策) |
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河川管理者から紀の川河川整備計画について説明があった。
主な内容は次のとおり。 |
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それぞれに対する主な意見は次のとおり。 |
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- 氾濫型遊水地について、無堤と仮定するのではなく、既存の堤防状況での目標流量に対する検討をしてほしい。
→S34.9型洪水(伊勢湾台風)を対象とした場合の氾濫状況は、第9回委員会で提示している。
- 遊水地の説明を聞いていて思ったのは、平地にダムを造る発想ではないかと思った。条件的に整っていない限り遊水地は難しい。
- 遊水地の実現可能な所を示して欲しい。合わせて数字を提示してほしい。
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1. |
可能性があるところとして、前々回に上野公園を説明させて頂いた。 |
2. |
前回委員会で委員から提案のあった遊水地の候補地について、効果や 制約条件などを整理した。 |
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- 遊水地が完成するまでの事業期間及び合意形成にかかった期間を教えてほしい。
→近畿管内での遊水地の事例として、木津川上流の上野遊水地がある。これは、昭和44年から始め、現在、周囲堤の工事が完成間近である。合意形成については、次回説明する。
- 目標流量を選定し、遊水地として利用可能となる地区の絞り込みをしていく必要があり、いろいろなケースを組み合わせて議論していくのは問題があると思う。
- 安田嶋と上野地区は、遊水地として現実的に実現の可能性があると思うので、この地区に関しては、非常に詳しい資料を提示してほしい。
- 環境の視点から遊水地を考える必要もある。環境の視点での遊水地に関する資料があれば教えてほしい。
- 現在の都市人口は、減少傾向になっており、規制も厳しく行われていないことから、河川サイドから、都市の再活性も含めて、郊外型の開発が望ましくないというメッセージを送ってほしい。
- 洪水ハザードマップ等を活用し、それを土地利用に対してどういう格好で啓発していくのかは流域委員会のテーマになると思う。
- 堤内地は何らかの土地利用がされているので、水を溢れさせないようにする必要がある。
- 遊水地は、公共用地と私有財産権の補償との間の極めて微妙な問題である。河川法改正により利害関係者の中でどう合意形成を決めていくかという筋道ができたところである。遊水地に対しては共通の認識ができていないので結論をどう突き詰めていくかが困難である。
- 氾濫型遊水地の場合、河川区域として指定しなければ氾濫は災害であり、それの法的手続きは非常に困難である。犠牲の割には効果は非常に少ない。沿川市町の土地利用の将来構想と流域委員会で行われた議論の結果において合意形成がはかれるのか疑問である。
- 紀の川と遊水地事業を行っている木津川の特性は違う。急流河川で支川が多く氾濫原幅の小さい紀の川にとって遊水地が有効な対策なのか、それよりも保水機能を高めるとか、河道そのもので手当てをするという考え方が有効なのか、紀の川の歴史や特性を良く理解して検討しないと将来にとって危険なものになる。
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3.紀の川をとりまく環境について |
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紀の川をとりまく環境に対する主な意見は次のとおり。 |
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4.紀の川流域委員会勉強会の報告 |
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養父座長から紀の川流域委員会勉強会の報告があった。
主な内容は次のとおり。 |
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- 前回勉強会での質問の回答
- 計算条件の違いについて
- 委員から出された意見の主な内容
- その他
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5.次回の開催について |
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次回の開催内容は次のとおり。 |
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- 遊水地の現地視察を勉強会で検討する。
- 今までの検討資料を基にし目標流量を決定する。
- 開催時期は10月下旬から11月上旬頃とする。
- 開催場所は和歌山市内とする。
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6.その他 |
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- 計算条件の違いについて。
前回の委員会で一般傍聴者から質問のあった計算条件の違いについて説明を行った。
それに対する主な意見は次のとおり。
・計算条件の違いについて次回の委員会でもう一度説明して欲しい。
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計算条件の違いについての説明は資料に示している。
工事実施基本計画の基本高水については委員会として答えられないので質問は河川管理者にしていただく方がよい。 |
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流域委員会とは別に工事実施基本計画の基本高水等に関することについて、答えるようにという趣旨であれば、個別に対応させていただきたい。 |
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委員からの呼びかけ
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委員から紀伊丹生川丹生川ダム建設を考える会主催の「遊水地見学会の開催」のお知らせと委員参加の呼びかけがあった。
⇒現地視察会については、流域委員会勉強会で検討することになった。 |
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7.一般傍聴者からの意見 |
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