六甲砂防事務所では、被害が確認された樹木に対し、今後の被害拡大を防止するため、下記の通り対策を実施しました。
感染枯死木対策:伐倒燻蒸処理
完全に葉が変色して枯死した@とAは平成22年10月に、Bは平成22年12月に伐倒燻蒸処理を行いました。
感染枯死木を伐採。工事用の架線の近くのため、上から順に伐採しました。
伐採した木を玉切りにし、集積します。燻蒸剤が染みこむよう切れ目を入れます。
燻蒸剤を散布し、生分解性のビニールシートで覆います。
感染木対策:樹幹注入処理
カシノナガキクイムシの侵入を受けていますが、枯死していない被害木に対しては、樹木内のカシノナガキクイムシが持ち込むナラ菌の増殖を阻害し、枯死を予防するため、樹幹注入処理を実施しました。@の周辺で、平成22年11月に実施しました。
ドリルを使って、根元や大きな根に1cmほどの穴を空けます。
空けた穴に、樹幹注入剤を刺します。
注入処理は、樹木の水の吸い上げが活発な11月までに実施します。樹冠注入剤は注入後1ヶ月ほどで回収します。
予防対策:ビニール巻処理
感染木の周辺にある健全木に対する予防策です。カシノナガキクイムシが健全木に侵入しないよう、平成23年3月に樹幹にビニールを巻き付けました。
丁寧に隙間が空かないよう、約3mの高さまでビニールを巻き付けます。
根本部には粘着剤を吹き付け、枯れ葉や土でおおっておきます。
枝分かれ部などビニールがしっかりと巻けない箇所にも粘着剤を塗ります。