第3回委員会について
開催概要
- 日時
- 平成23年2月14日(月) 10:00~12:25
- 場所
- 公益財団法人 文化財建造物保存技術協会 会議室1、2
- 出席委員
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委 員 8名(欠席3名)
行政委員 9名(代理出席を含む)(欠席1名)
検討資料
配布資料リスト
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議事次第
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出席者名簿
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第2回検討委員会の議事概要について
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検討委員会の当面の開催予定について
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資料1-1
第2回検討委員会における委員意見とその対応について
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資料1-2
西面回廊北寄り軟弱地盤に関する対応 東西楼への登楼方法の検討
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資料1-3
内庭広場のレキ敷きと見学者動線について
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資料1-4
展示物の位置について
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資料2
セン積壇の整備について
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資料3
伝統工法材料による復原範囲について
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資料4
管理計画について
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資料5
第一次大極殿院復原原案研究の状況について
議事要旨
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第2回検討委員会の議事概要について
第2回検討委員会の議事概要が説明された。
第2回の議事概要について承認された。 -
検討委員会の当面の開催予定について
検討委員会の開催予定について、当初年度内4回の開催予定を年度を跨いで5回に変更することが説明された。
当面の開催予定について承認された。
また、議事を進めるにあたり「復原原案」については、奈良文化財研究所において責任をもって提示していただくものであり、本検討委員会全体での検討事項で無いことが、再確認された。 -
議事概要
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(1)第2回検討委員会における委員意見とその対応について
第2回の委員意見を受けての基本計画案として、資料1-1から資料1-4までの説明が行われた。このうち、内定広場のレキ敷きと見学者動線について、築地回廊に沿って幅員6mの平滑舗装の周回路を設け、内定広場中央に幅員3mのT字の仮設通路を設置する修正案が説明された。
最初の質問に対して、事務局より、次のとおり回答を行った。また、内庭広場のレキ敷きと見学者動線については上記の意見を参考にして、今後の検討を進めることとなった。
その他、西面回廊の軟弱地盤への対応、東西楼の登楼方法、展示物の位置、利活用プログラムについての基本計画案については承認された。- 緊急車輌の進入路については、当面は北側の県道からが進入路となるが、将来、県道が移設され北面回廊が復原された場合は、北門を進入路として考えている。仮設通路については、イベント時は取り外すが、平時は常設となる。
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(2)セン積壇の整備について
セン積壇について、地下遺構の状況や、既に復原整備された正殿の高さ関係から、復原可能なセン積壇の規模について報告が行われた。
各委員より次のような意見があった。
- セン積壇の復原に関し、位置を守るか、高さを確保するかについては、奈良文化財研究所において、過去に議論された経緯があるが、議論は平行線のままであった。
- 復原検討に当たっては、立体的なシュミレーションが必要ではないか。
- 遺構までの養生厚さが9cmでも問題ないのではないか。また、現位置での復原規模でも十分にセン積壇として表現が可能ではないか。
- 位置を移動させて復原した場合、全体の真実性が確保できない可能性がある。
院地区全体の真実性の確保に念頭におき、上記の意見を参考に、今後の検討を進めることとなった。
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(3)伝統工法・材料による復原範囲について
伝統工法・材料の使用方針と想定内容について説明が行われ、その方針に基づき伝統工法・材料による復原範囲について平面図が提示された。
各委員より次のような質問があった。
- RC基礎には免震装置は設けないのか。
- 築地部分を鉄骨造とする範囲において、それ以外は木材を使用するのか。
- 基壇を版築とすることはできないのか。
これらの質問に対し事務局より次のように回答した。
- 基壇の遺構面の高さの関係や築地回廊の連続性の観点から、耐震設計で考えている。
- 檜材とするかは検討していくが、築地以外は木造とし、他の材料に置き換えることはしない考えでいる。
- 今後の検討によるが、遺構保存を第一義として安全率を見込んでRC基礎としている。
また、各委員より次のような意見があった。
- 予算や工期の問題は理解できるが、伝統工法を用いて復原する範囲を広げるべきである。
- 西面回廊北寄りの軟弱地盤の範囲は、より一層の軽量化を図るべきである。
- 基壇を版築としないのならば、築地回廊についても版築にする必要はないのではないか。
- 院地区は中枢区域であるので、できるだけ伝統工法とすべきである。
- 築地回廊の築地部分は、今後の復原原案研究により漆喰塗り、若しくは白土仕上げとなる可能性がある。
各委員の意見により、今後、次のように作業を進めていくことになった。
- 遺構への影響をより詳しく整理し、出来る限り伝統工法・材料で復原する範囲について再検討して提案を行うこととなった。
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(4)管理計画(防災計画)について
宮跡内の既存施設の防災計画について、文化庁により見直し作業が行われていることの説明が行われ、大極殿院地区についても既存施設の設備の見直しの状況を勘案して防災計画を検討していく予定であることが報告された。
管理計画(防災計画)については承認された。
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(5)第一次大極殿院復原原案研究の状況について
奈良文化財研究所で進捗中である、復原原案の研究状況と今後の課題について報告が行われた。
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(6)その他
事務局より、次回委員会は5月中旬から下旬に開催することを予定し、開催場所などの調整を行うとの連絡を行った。
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以上
各委員より次のような質問・意見があった。