堤防詳細点検結果

堤防詳細点検の目的

 国土交通省では、平成14年7月にとりまとめた「河川堤防設計指針」に基づき、河川堤防の浸透に対する安全を確保するための詳細点検を実施しています。

堤防詳細点検の概要

 堤防詳細点検とは、川が増水した場合に、堤防が河川水等の浸透に対して必要な安全性を持っているかを確認するための土質調査や数値解析を行うことです。 河川堤防は、長い歴史の中で築造・補修が行われてきました。古い時代に築造された堤防は、築堤材料や構成等が不明瞭で、堤防の強度が不均一である可能性があることから、洪水時の浸透に対して危険性を有しています。
 近畿地方整備局管内の河川堤防の詳細点検(734.7km)は平成20年3月末時点ですべて完了しました。点検実施区間(734.7km)のうち、安全性が不足する区間の延長は、263.9kmとなっています。

各河川の点検結果

河川堤防の浸透対策の事例

断面拡幅工法(腹付け)
断面拡幅工法(腹付け)
  • 浸透経路長の延長を図り、動水勾配を減じる。
  • 緩勾配化によりすぺり安定性を向上。
ドレーン工法
ドレーン工法
  • 川裏のり尻を浸透性の高い材料に置換え、堤体の浸透水を速やかに排出。
  • 浸潤面上昇を抑え、堤体せん断力低下抑制。
  • のり尻部をせん断強度の大きいドレーン材に置換え、すべり安定性を向上。
表のり面被覆工法
表のり面被覆工法
  • 川表のり面を難透水生材料(土質材料または人工材料)で被覆することにより、河川水の堤体への浸透および天端からの降雨浸透を抑え、堤体せん断力の低下を抑制。

河川堤防の浸透対策の事例

河川堤防の浸透対策の事例