第8回六甲山系グリーンベルト 森づくり講習会 要旨
参加団体
【森の世話人】 計14団体20名
(市民団体)
特別養護老人ホームきしろ荘、獅子ヶ池を美しくする会、金鳥山自然環境保護・育山協議会(金環協)、パナソニック電工阪神地区松寿会・フォレスター松寿、ほくらぐるーぷ(山林ボランティア)、天風会
神戸賛助会、ガールスカウト兵庫県第51団、NPO法人アスロン
(企業)
株式会社 ノエビア、ネスレ日本 株式会社、神戸信用金庫Walking倶楽部、アシックス労働組合・株式会社 アシックス、コベルコシステム 株式会社、株式会社
神戸製鋼所
要旨
1:開会の挨拶
両日ともに、六甲砂防事務所森東課長より挨拶がありました。
六甲砂防事務所の体制(事務職員、技術職員に関係協力会社をあわせた約50名体制)や11月25日開催の「六甲砂防ウォーク」の紹介等もありました。
2:講習@ 「六甲山系グリーンベルト整備事業とは」
六甲山系グリーンベルト整備事業について、六甲砂防事務所より以下の通り説明がありました。
(主な内容)
- 六甲山は土砂災害の面で以下の特徴を持つ
1.崩れやすい地質(風化した花崗岩)
2.急峻な斜面
3.整備・管理の必要な樹林が広がる
4.拡大する市街地
- 過去の水害(阪神大水害 昭和13年7月等)で甚大な被害が生じたが、砂防えん堤の整備によって同規模の豪雨でも被害を軽減することができた。
- 阪神・淡路大震災では、山全体の地盤の緩みが生じ、震災後の降雨により2000ヶ所以上で土砂崩れが発生した。
- 震災後、災害に強い山づくり・自然豊かな森づくりを行うために、「六甲山系グリーンベルト整備事業」がはじまった。
- 整備事業の範囲は、神戸市須磨区鉢伏山から宝塚市岩倉山までの、六甲山系の南側斜面。
- 市街地に面した斜面では、土木構造物による斜面対策工整備をすすめており、現存植生を保全したのり枠工や鉄筋挿入工など自然を残しながら整備している。
- 市街地に面していない場所では、樹林のちからを最大限に活かす整備をすすめており、適切な維持・管理を行っている。
- 落葉広葉樹や目標とする森の構成種で、六甲山系に自生する樹木や特に高木の深根性の樹木を植樹している。
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講習の様子 |
3:講習A「安全に森づくりを行うために」
安全に森づくりを行うためについて、事務局より説明がありました。
(主な内容)
- 林業の事故統計を引用し、森づくりは危険な活動であることを数字で示しました。
- 事前確認、直前確認、作業時、終了後のそれぞれの段階での安全に活動するための留意点を説明しました。
- 過去の講習会で得られた森の世話人が体験したヒヤリ・ハットを紹介しました。
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講習の様子 |
道具と関係図書の紹介 |
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4:講習B「森づくりを長く楽しむために」
森の世話人が実施してきたレクリエーションの事例として、植物の名前を覚えたり、環境教育の実施、伐採木の活用や森の成長を記録するレクリエーションを事務局より紹介しました。
5:意見交換会(フリートーク)
参加者と主催者が輪になって意見を交換しました。そこで出された意見の一部を以下に紹介します。その他にも、活動時間や子どもの参加の難しさ、お弁当の楽しみ方等いろいろな意見が交わされました。
○活動で気をつけていることはありますか?
- 持病のある人への配慮として、荷物を健康な人が持ったり、サポーターが付き添っている。
- A4 版1 枚の安全マニュアルパンフレットを作成し、活動前に参加者で読んでいる。
- 活動しやすいように、ロープで区画整理をし、皆で場所を分けて活動している。
- 道具を無くさないよう、シートを敷いてその上で道具を管理している。
- スズメバチには常に気をつけている。
○活動を長く続けるため、参加者を増やすための工夫はありますか
- リーダー的役割が森林大学を受講し、基本的な知識(レクリエーション含む)を習得して、スキルアップをはかっている。
- 新入社員教育の一環で活動している。若いのでヤル気があるし、人集めには良い。
- OB を含め、参加しそうな人にダイレクトメールを送っている。
- 無理にでも参加してもらうと、新たな発見や参加への意義を感じ、良い方向に行くことがある。
- 活動後に「しんどい!」だけでは、継続しないので、参加者が楽しんで帰れるような企画をこころがけている。
6:土石流模型実験
模型を使って砂防えん堤がある場合と無い場合の土石流の流れ方や被害状況について、六甲砂防事務所より説明がありました。
以上
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