第2回六甲山系グリーンベルト 森づくり講習会 要旨
参加団体
○10月2日(金)
兵庫県勤労者山岳連盟、いたやにすと、NPO法人 アマモ種子バンク、獅子ヶ池を美しくする会、住友ゴム工業 株式会社、株式会社 ノエビア、株式会社 トウアバルブグループ本社、一般社団法人 こども環境フォーラム、アシックス労働組合・株式会社 アシックス、辰馬本家酒造 株式会社、コベルコシステム 株式会社、ほくらぐるーぷ(山林ボランティア)、パナソニック電工阪神地区松寿会・フォレスター松寿
計13団体(登録、受付順)
○10月3日(土)
NPO法人 黄河の森緑化ネットワーク、いたやにすと、六甲ジョウビタキの会、清水建設 株式会社、ネスレ日本 株式会社、日本ボーイスカウト兵庫連盟芦屋地区、夙川ボーイスカウト育成会、アシックス労働組合・株式会社 アシックス、金鳥山自然環境保護・育山協議会、株式会社 新井組、兵庫三菱自動車販売 株式会社、シニア自然大学研究部環境科、株式会社 神戸ポートピアホテル
計13団体(登録、受付順)
要旨
1:開会挨拶・参加者紹介
六甲砂防事務所(2日:大下副所長、3日:岡本事務所長)より、講習会の趣旨・意義をふまえた挨拶がありました。また、参加者の自己紹介が行われました。
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挨拶(2日:大下副所長) |
挨拶(3日:岡本事務所長) |
2:講習 森づくり活動全般について
GBにおける森づくりのスケジュール、危険生物等についての説明を行いました。
(主な内容)
- GBにおける森づくりの考え方について
- 様々な高さの木や下草がバランスよく生え、いろいろな樹齢・樹種により構成された樹林の形成・保全を目指している。
- 目標とする樹林は立地状況によって異なる。
- 整備が必要な樹林として、ニセアカシア群落やスギ−ヒノキ群落等があげられる。
- 下層に常緑樹の多い林やネザサが生い茂っている樹林は、手入れが必要。
- 植樹に向けてのスケジュールについての説明
- 植樹は3月〜4月が望ましい。
- 事務局と調整して、12月までに植樹場所や本数の確定、支援内容等の確認を行う。
- 苗の受け取りは、3月の平日(日中)。
- 秋から冬の森づくり活動について
- 気温が高くないこと、林内の見通しがきくこと、比較的、植物の種類を識別しやすい時期であることから、秋〜冬は森づくり活動に適した時期。
- 秋〜冬に適さない活動もあるため、活動のねらい等をはっきりさせて計画する。
- 秋の危険生物についての説明
- 秋はスズメバチによる事故が多く、予防方法や対処方法を知っておくことが大事。
- ハチの行動を注意深く観察し、巣に近づかないことが予防のポイント。
- 刺された場合には、ポイズンリムーバー等を用いて毒を抜く。
※3日(土)は同じ内容を一部省略して、講習を行いました。
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森づくり活動全般についての講習 |
3:講習 「森の成長記録」の紹介
「森の成長記録」についての説明を行いました。
(主な内容)
- 「森の成長記録」を行う目的について
- 「森の成長記録」を行うことで、森の変化や木の成長、生物の多様性がわかり、「自然豊かで、土砂災害に強い森」への成長がわかる。
- 森の成長が実感できるとやりがいにつながり、調査・記録を通して、森づくりについてのスキルアップが期待できる。
- 「森の成長記録」の進め方紹介
※3日(土)は屋外で実演するため、室内では、成長記録の目的のみを説明しました。
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「森の成長記録」の紹介 |
4:活動紹介
森づくり団体「いたやにすと」より、森づくり活動についての紹介がありました。
(主な内容)
- 5年程前に、板宿の町づくりグループとして生まれた。
- 豊かな自然に恵まれた立地が板宿の良いところであり、それを確認しようと里山に登ったところ山が荒れているのに愕然とした。なんとか再生・活用できないかと考え、山の掃除を始めたのが森づくり活動のきっかけ。
- 森づくり活動を始めて2〜3年。
- 当初、ニセアカシアが多く、非常に立ち入りにくい森であったが、登山道に近く、緩やかな場所だったので活動地として選んだ。
- ニセアカシアの倒木が多かったが、自分達で運びだした。
- 伐採木の選定や、大木の伐採は自分達でできないため、兵庫みどり公社の協力を得て、森づくりを行っている。
- 森が明るくなり、参加人数も増えてきたので、六甲砂防事務所より苗木を供給してもらい、2年前に第1回記念植樹祭を行った。
- どんぐり拾いを行政、メディアの協力のもとで行っている。拾ったどんぐりから苗木を育てる苗木サポーターを募り、第2回記念植樹祭では、自分で育てた苗木を植樹し、世話と観察を続けている。
- イベント「第1回上野山をめぐる冒険」では、草刈り、自然遊びの体験、紙芝居等を行った。
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活動紹介(2日) |
活動紹介(3日) |
5:交流会・質問コーナー(2日(金)のみ)
講習会の内容に関する質問や森づくりに関する意見が出されました。
(主な内容)
- ニセアカシアの巻き枯らしの効果について質問があり、メカニズムや実際の効果等について説明しました。
- マダニ対策や、「森の成長記録」のコドラート位置等について、補足説明しました。
6:連絡事項
- 第1回講習会の感想や森づくり活動への要望等のアンケート結果を報告しました。
- 活動地のトイレ問題に有効と考えられる目隠し用テントを紹介しました。
- 秋以降に実施予定の活動参加者に対するアンケート調査への協力を依頼しました。
7:屋外講習(3日(土)のみ)
- 森づくりの技術講習(樹木の伐採、ササ刈り、植樹等)や「森の成長記録」の実演があり、参加者はそれぞれの活動を体験しました。
- 森づくりの技術講習では、道具の解説、正しい使い方についての説明の後、参加者自ら、ササ刈りや木の伐採を行いました。
- 植樹場所の選定から苗を植えるまで、植樹作業の一連の流れを体験しました。
- 「森の成長記録」では、調査について一通り説明した後、参加者の手で調査を行い、10m四方の調査枠内に30種類もの植物が生育していることがわかりました。
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森づくりの技術講習(伐採) |
森づくりの技術講習(植樹) |
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「森の成長記録」の実演 |
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