平成21年度 事業概要
品質確保
公共工事の品質確保に関する当面の対策
1.総合評価方式の徹底
- (1) 国の調達
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- 平成20年度以降の公共工事の発注において、原則総合評価方式を実施。
- 平成20年度早期に調査設計業務等においても総合評価方式を本格導入。
- (2) 地方公共団体の調達
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- 工事の品質を確保するための取組が行われるよう、以下の施策を推進。
- 平成20年度以降、国庫補助事業については、交付決定時に品確法遵守についての条件を付すことを原則とする。
- 毎年度の総合評価方式の実施目標とその達成状況の公表の促進。
- 総合評価方式の導入・拡大に向け、地方公共団体向け総合評価実施マニュアルの改定など、各種支援を実施。
2.不良不適格業者の排除、地場産業育成、下請企業等へのしわ寄せ防止
- (1) 国の調達
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- 政府調達協定対象工事は原則入札ボンドを導入。
- 下位等級業者の上位等級工事への参入機会の順次拡大。
- 適切に地域要件を設定。
- 地域貢献の評価、地元業者を下請とする場合等のインセンティブの付与の検討を実施。
- 専門工事部分の評価を行う総合評価方式を順次導入・拡大。
- (2) 地方公共団体の調達
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- 予定価格等の事後公表への移行を促進。予定価格等の事前公表を行う場合にはその理由の公表を促進。
- 適切な地域要件の設定、入札ボンドの導入・拡大を促進。
3.契約等の対等な関係の構築、ダンピングの防止
- (1) 国の調達
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- 見積もりを活用する積算方式の導入・拡大。
- 低入札価格調査基準価格の見直し。
- 施工体制確認型総合評価方式・特別重点調査の導入・拡大。
- 出来高部分払い方式、施工プロセスを通じた検査を順次導入・拡大。
- 設計変更ガイドライン等を作成。
- (2) 地方公共団体の調達
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- 予定価格や低入札価格調査基準価格などの適切な見直しの促進。
- 最低制限価格制度の活用や、総合評価方式を実施する際における低入札価格調査と価格による失格基準の併用の促進。
4.特殊法人等の調達
特殊法人等において、上に掲げる国の調達における取組と同様の取組が講じられるよう、関係府省は所要の指導等を行うものとする。
5.不当廉売・不公正取引等に対する監視の強化
- 公正取引委員会は各発注者と連携し、低入札価格調査の対象となった工事等について情報を収集した上で、所要の調査を実施し、問題となる行為が認められた場合には厳正に対処する。
- 国土交通省は、不当に低い請負代金の禁止等に係る「建設業法令遵守ガイドライン」の周知徹底を引き続き実施し、不公正取引等に対する監視を強化する。
- 建設業法違反に関する通報窓口として設置された「駆け込みホットライン」について、建設業団体等関係事業者への周知徹底を引き続き実施する。
6.情報の共有のための体制整備
- 上記に掲げた施策が効果的に機能するよう、国、特殊法人等及び地方公共団体の各発注者間の連絡調整を図るため、地域ブロックごとに部局横断的な発注者協議会を平成20年度中に設置する。
- 施工段階での受注者からの様々な苦情を関係者間で処理するための体制を整備する。