概要
●淀川河川事務所では、淀川水系で野生絶滅に近い状態に陥っているイタセンパラ(国の天然記念物、国内希
少野生動植物種)の野生での定着を目指し、大阪府立環境農林水産総合研究所と共同で取り組んでおり、今
年度もイタセンパラの稚魚調査を行いました。
●今年の稚魚調査において、淀川の城北しろきた地区で20,767 個体(対前年(8,888 個体)2.3 倍、平成
6 年の調査開始以来最多)の稚魚を確認しました。これらは、平成25 年10 月に放流し、毎年繁殖を繰り
返した結果誕生した第六世代目と考えられます。
●過去最多を記録した昨年を大幅に上回った要因としましては、関係機関をはじめ淀川水系イタセンパラ保
全市民ネットワーク (イタセンネット)」などと連携、協力を得ながらワンド整備ならびに外来魚の駆除
などのワンド環境保全活動を継続実施した結果と考えております。
●イタセンパラの寿命は通常1 年と短いため、今年の繁殖や成長などの諸条件によっては、次年度以降の個
体数が大きく変動する可能性がありますので、引き続き関係機関及びイタセンネットなどと連携しながら
環境保全活動等を継続実施してまいります。
●イタセンパラの捕獲は種の保存法、文化財保護法で禁止されているため、大阪府警旭警察署の協力のも
と、「城北わんどイタセンパラ協議会」
(事務局:環境省近畿地方環境事務所)がパトロールを実施していきます。
●平成30 年7 月14 日(土)に実施する「淀川わんどクリーン大作戦」に合わせて、イタセンパラ保護の啓
発チラシを配布します。