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第5回
紀の川流域委員会
H13.11.2
参考資料-1


● 委員からの提案書

NO. 委員名 提案等 備考
1 梅田恵以子  ずっと考えていましたことに「紀の川文庫」の出版があります。自分でやろうと思っていました。これは「くまの文庫」にヒントを得ました。私はこの「くまの文庫」を引用しながら熊野地方を書きました。いろいろの分野の方が執筆されております。「森林と動植物」「詩歌」「伝説」「民俗」「渓流と動植物」「みちばたの草と虫」「歳時記」「歴史と文学」他。昭和50年で定価600円です。
「紀の川文庫」が出来れば、小中高の副読本にもいいと思いますし、奈良県とともに「吉野紀の川文庫」としてもいいと考えています。
私は、「川」の委員をさしていただいておりますので詳しい資料を見ることができます。これほど面白く興味のあるものはないと思います。
 紀の川を知っていただくためのひとつの方法であると思います。 国が県が・・・と言う時代ではありません。ご協力をいただいてひとりひとり川を愛する人の心で作り上げたいと思います。

 昭和54年だったと思います。産経新聞県版が紀州路20景の募集をされました。
 私は選考委員をさせていただきました。それぞれの紀州路に感激しました。紀の川にも昔、確か8景だったように思うのですが紀の川の風景を愛でるものがありました。「藤崎」も入っていました。紀の川に興味を持っていただくために「紀の川20景」又は「私の好きな紀の川の風景」として新聞かテレビで募集してもらえませんでしょうか。

 私が紀州を書きはじめたきっかけは、40年代高度成長期に海が埋め立てられたり山がけずられたり原っぱがなくなっていくのを見たからです。あれよあれよと言う間に変っていくのを嘆きながら、若かったし何も言うことができませんでした。せめて今ある風景を書き残しておこうと思いました。
 委員会で大畑才蔵や伊沢弥惣兵衛の話がよく出ます。吉宗の新田開発で紀の川の水利用で紀の川平野は、穀倉地帯として「農」が栄えました。
「えらいものじゃよ大殿様(紀州八代)は紀州紀の川米でせく」という里唄もあります。ところが江戸期のこの開発で「農」が栄えましたが多量の砂の流出で河口の漁場が遠くなり、幕末から明治にかけて紀の川河口の網元にしわよせが来たようです。いづれも盛衰明暗もあります。
 砂が流れたことで出来た水軒浜はいい海水浴場になり遠浅の海で安全な夏の遊び場でした。これが埋め立てられ勿論発展を願いつつのことでしょうが今はさびれております。
 その意味から丹生川のような珍しい川の自然はできるならば、残してほしいと思います。将来の人口増減、産業など新しい視点でみなおしてほしいと思います。
 
2 小川和子 提案書 平成13年10月23日
紀の川流域委員会委員長中川博次 殿
紀伊丹生川ダム建設を考える会副代表 委員 小川和子 
提案の趣旨
1.当委員会において、紀伊丹生川ダムについての治水、利水上の必要性および紀伊丹生川ダムの費用対効果について十分に検討していただきたい。
2.上記の検討を行うための具体的な方法を検討していただきたい。

提案の理由
1.当委員会の位置付け
(1)平成9年度の河川法改正によって、国土交通省は、河川を管理するについて、「河川整備基本方針」(以下「基本方針」)と「河川整備計画」(以下「整備計画」)を定めなければならず、また整備計画の案を作成するについては、学識経験者の意見を聞かなければならないものと定められました。
 整備計画には、今後20年ないし30年間の具体的な河川工事の内容が定められることになっており、最も大規模な河川工事であるダム建設も整備計画の中で定められます。
 河川法がこのように改正された背景として、これまで河川はもっぱら治水(洪水防止)、利水(水資源の開発)の対象としてのみ扱われ、環境という視点は全く無視されてきたこと、治水、利水は国が行うべきことであり、流域住民の意見を河川行政に反映する必要はないとされてきたこと、ところが長良川河口堰問題を直接の契機として、これまでの河川行政のあり方、特にダムや河口堰などの大規模構造物の建設について、国民から大きな批判が寄せられ、国は重大な反省を迫られたことを上げることができます。
(2)当委員会は、上記の河川法改正をふまえて、近畿地方整備局が紀の川の整備計画案を作成するについて、これに対する学識経験者としての意見を述べることを目的として設立されたものです。
 そして、紀の川の整備計画案には、紀伊丹生川ダム建設計画が含まれており、上記の河川法改正の経緯と趣旨からすれば、当委員会の最大の任務は、治水、利水および環境の視点から紀伊丹生川ダム建設計画に対する意見を述べることであると考えられます。
2.当委員会の責務
(1)周知のとおり、近時、ダムに対する重大な疑問や批判がなげかけられています。
 環境の面からいうと、ダムは河川を人工的に遮断することにより、様々な環境破壊を引き起こします。ダムによる濁水や堆砂、あるいは海岸侵食などはその具体な現れです。
 もちろん、このような環境破壊というデメリットを補って余りある社会的な利益が得られるのであれば、一定の環境破壊は甘受すべきであるとの意見もありえます。しかしながら、社会的な利益として説明されてきた治水目的(洪水防止)や利水目的(水資源の開発)について、その具体的な内容が十分に検討、検証されてきたとはいえません。
 さらに、ダムは数百億円もの税金を使って建設されるものであり、一応の治水、利水の目的が認められるものであっても、果たしてそれだけの費用をかけて建設する必要があるのかという点についても検討がなされる必要があります。
(2)すでに述べたとおり、当委員会の最大の任務は、治水、利水及び環境の視点から紀伊丹生川ダム建設計画に対する意見を述べることであり、その意見を述べるためには、近畿地方整備局が説明する紀伊丹生ダムの治水、利水上の必要性や費用対効果を十分に検討することが必要にして不可欠です。
 仮に、当委員会において、紀伊丹生川ダム建設計画をよしとする結論を出すのであれば、紀伊丹生川ダムは実際に建設される可能性が著しく高まると考えられます。
他方、当委員会が紀伊丹生川ダムを必要のないものと判断すれば、近畿地方整備局はその結論を尊重するものと考えられます。
 その意味において、紀伊丹生川ダムの建設の可否は、第一次的には当委員会の検討結果にかかっているのであり、当委員会の責務はきわめて重大であるといわなければなりません。そして、当委員会が紀伊丹生川ダムの治水、利水上の必要性および費用対効果について十分な検討を行わないまま結論を出した場合、後に、当委員会は、必要性のない無駄な公共事業の推進に手を貸したものとして、重大な国民の批判を浴びる可能性があります。
3.紀伊丹生川ダムの疑問点
 「紀伊丹生川ダム建設を考える会」(以下「考える会」)では、これまで、大学関係者等の協力を得て、近畿地方建設局(当時)に対し、紀伊丹生川ダムの治水、利水上の必要性について種々の質問を行ってきました。これに対しホームページ(以下「HP」)の「Q&Aコーナー」やFAXによる解答を頂き、一部の疑問については解消しました。しかし、ダムの必要性を論ずる上での根幹にかかわる部分で、いまだ未解決の疑問点があり、考える会のHP上で公開しています。このHPでは、ダム建設計画のマニュアルである河川砂防技術基準に基づく治水計画のプロセスを具体的かつ簡潔に解説した上で、それと照らし合わせて紀の川の治水計画の問題点を指摘しています。
 そこで、これらの問題提起に対する近畿地方整備局和歌山工事事務所の見解を示していただくとともに、当委員会が、一般的な治水、利水についての考え方を理解した上で、両者の見解について検討できればと思います。
なお、費用対効果の検討については、これまでに和歌山工事事務所の見解が明確にされていないため、別途の検討が必要であると考えます。
以上  
 
3 岩畑正行  次回の委員会に対して提案、並びに質問をしたいと思います。
1.次回の審議スケジュールを今回の委員会で決めてほしい。
2.これからの整備局の方針、「紀ノ川流域委員会」の全体のスケジュールを粗方で結構ですが教えて頂きたい。
3.26日新聞で報道された「紀伊丹生川ダム」ボーリング調査 玉川漁協不同意で中断 この件についての説明、今後の対策について教えて頂きたい。
以上、3点です。よろしくご配慮お願いします。
 


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