「近畿歴史まちづくりサミットin奈良市」を開催しました
歴史まちづくりは、平成20年に公布・施行された、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(通称:歴史まちづくり法)」に基づき、歴史的風致(=地域の固有の歴史及び伝統を反映した人々の活動とその活動が行われる歴史上価値の高い建造物及びその周辺の市街地とが一体となって形成してきた良好な市街地の環境)の維持向上を図ることを目的として、主に市町村により実施されてきました。
近畿歴史まちづくりは、歴史まちづくり法に基づき、歴史的風致維持向上計画を策定し国の認定を受けた都市や、歴史まちづくりに熱心に取り組んでいる都市の関係者が一堂に会し、歴史文化資源の宝庫である近畿地方において歴史まちづくりの機運を高めるとともに、観光振興など歴史まちづくりに関する取組をより一層強化しようとするもので、今回で6回目の開催となりました。
コロナウィルス感染拡大に伴い、過去2年間は中止となっていましたが、3年ぶりに開催された今回のサミットでは、地元奈良市をはじめ、各地から約150名が来場されました。
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奈良市長の挨拶
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近畿地方整備局長の挨拶
〇サミット内容
サミットは2名の有識者による「基調講演」と3名の歴史的風致維持向上計画認定都市の代表による「パネルディスカッション」との2部で構成しており、基調講演の一つ目では、なら歴史まちづくり推進協議会会長で大阪公立大学特別教授の 橋爪 紳也氏から、「歴史文化資源を活かしたまちづくり戦略」と題して、奈良市の歴史的風致の特色の説明を始め、歴史文化資源を活かしたまちづくりについて、「人を中心として、建築物、自然、文化、営みがある」ことを説明いただいた上で、国内及び海外の事例紹介についてもユーモアを交えてご講演いただきました。-
大阪公立大学特別教授の 橋爪 紳也氏 の講演
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大阪公立大学特別教授の 橋爪 紳也氏 の講演
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奈良市観光大使 倉橋 みどり氏 の講演
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奈良市観光大使 倉橋 みどり氏 の講演
意見交換の内容としては、各パネリストにそれぞれの都市の歴史、文化、伝統の紹介を始め、各都市の歴史文化資源を活かした取組や今後の展望について発表いただいた上で、歴史文化資源を観光にどう結び付けていくのか、地域に暮らす人々が関心を持てるような啓発手法や住民を巻き込む取組などについて意見が交わされ、橋爪氏からもサミットが行政の垣根を越えて、地域の方々と共に歴史を次世代に伝えていくキッカケになればとコメントを頂くなど、近畿全体で歴史まちづくりの機運を高める有意義な場となり会場は盛り上がりました。
令和6年の大河ドラマの舞台となるまちでの更なる盛り上がりが期待されます。